ウンチが出にくい状態でもう便秘症といえます。
便秘症とは、ウンチが長い間が出なかったり、出にくいことをいいます。
簡単に言うと、5日以上ウンチが出なかったり、毎日出ていてもしているときに痛がったり、ウンチがかたくなって肛門が切れて出血しているのも便秘とされています。
便秘が起こるのは、ガマンくる悪循環が原因?!
硬い便を出して肛門が切れたりするとどうしても子供は、次の排便をするのをがまんしたり、痛みをこらえながら少しずつ便を出すようになってしまいます。
ウンチの我慢が習慣化することで、大腸に便がたまります。
大腸は、便から水分を吸収する器官。
ますます便は硬くなり、出にくくなります。
肛門の痛みも増していきます。
子どもはがまんする悪循環が起きます。
このようなことが続いていると、常に便が直腸にある状態が続くことになり、
直腸が拡大します。
大腸が、便に対しだんだん鈍感になります。
便秘でない人は、便が溜まると便意をもよおしトイレに行きたくなりますが、
便意が起こらないため、ますます便が硬くなり重症の便秘へ移行していくのです。
Sponsored Links
1歳までの便秘判断で大切なこと
1歳までの赤ちゃんの場合、まず大切なことは、恐い病気(生まれつきの肛門や大腸の病気。また、全身の病気で便秘を起こしているもの)が、隠れていないかどうかを判断することが重要です。
また、便秘症と診断する前に、排便が上手にされているか否か、また母乳は足りているかなど、確かめることが必要です。
機嫌がよければ便秘症でない場合が多いようです。
逆に、5日以上便が出なくて機嫌の悪い場合は、便秘症と考えてよいでしょう。
乳幼児の排便と生活リズムの関係
睡眠中は、大脳も眠った状態にあります。
朝起きて活動したり、朝食をとって食べものが胃に入ると、
腸のぜん動運動も活発になります。
特に朝は、空腹状態が長く続いているので、ぜん動運動が起こりやすく排便しやすくなります。
このとき、排便を「時間がないから」と繰り返しがまんしたりすると
、便が溜まっている感じがなくなり、便秘につながります。
朝食をとり、排便する時間も必要ですから、必然的に早起きになり、理想の生活リズムになります。
また、排便がなくても、朝食後は必ずトイレに行く習慣をつけることも大切です。
からだも、次第にその習慣に慣れてきます。
便秘ですぐに受診したほうがよいのは、どんなとき?
次のような症状があれば、「たかが便秘で病院に行くのもなぁ」とせず、すぐに受診してください。
オムツもきれいで授乳したばかり、なのに機嫌が悪くおなかが張っている。
おなかに触って、押しただけで激しく泣く、このような場合は便秘が考えられます。
便秘が続いている状態で食欲がなく何度も嘔吐しているなら、便秘のひどい状態が考えられます。体重が増えなくなるし、栄養がとれなくなってしまいます。
便秘が続くと便は硬くなり、それをいきんで出すと肛門が傷つくことがあります。痛くてますます便秘がひどくなります。
排便時に機嫌が悪かったり泣く場合、肛門を観察することも必要です。
たびたび便秘になる場合、まれに「ヒルシュプルング病」という、先天的に腸がうまく動かない病気が隠れていることがあります。
重い「ヒルシュプルング病」の場合は、生後すぐに発見できます。
しかし、部分的で軽いと発見されにくい場合があるので、注意が必要です。
習慣性便秘症の治療について5つのポイント
腸や身体の部分に異常のない習慣性便秘についての治療は、原則として次の5点が重要です。
- 早寝早起きなど規則正しい生活をする。
- バランスのとれた食事をし、特に食物繊維を多くとる。間食は決められたもののみ
- 軽い運動でよいので、できるだけ身体を動かすようにする
- 「便意がなくても決まった時間にトイレに行く」というような排便習慣を確立する
- 「トイレを明るく楽しい場所にして恐怖心をなくす」というように、排便をがまんしないような工夫をする
以上の治療で、よりよい結果が得られない場合、薬物療法をおこないます。
いずれも病院で処方されます。
医師としっかりお話をするようにしてくださいね!
よく使われるお薬
たとえば、非吸収性の糖質のラクツロースや、塩類下剤の酸化マグネシウムなど。
たとえば、ラキソベロン(製品名)などが、子どもの便秘によく使われます。
いずれにしても、薬物療法は、主治医に相談してください。